働きながらUniversity of Londonでコンピュータサイエンスを学ぶ

Posted on October 03, 2022  -  10 min read

top

10 月から University of London の Bachelor of Science in Computer Science programme にオンラインで入学することになりました。目指した経緯と入学までにやったことを書き綴っています。

思いつきで書き殴った文章なので有意義なことは書いていません。

2023.10 追記 入学から 1 年が経過したので、以下の記事を追加しました。 University of London BSc Computer Science 1 年目の指南書

なぜコンピューターサイエンスを学ぼうと思ったか

  • 流行のフレームワークやライブラリを追っかけるようなことばかりやっていて本質的な技術力が伸びていないように感じたから
  • ある程度実務経験を積んだ上で改めて CS を体系的に学ぶことでエンジニアの自力を伸ばせると期待しているから
  • 単純にやってみたかったから

なぜ修士ではなく学士?

自分の場合は研究よりも CS を体系的に学んでみたいというモチベーションが強かったので修士ではなく学士を選択しました。

一応、修士入学の可能性も考慮して研究計画を作ってみたりもしたのですが特に研究したいテーマも無かったので薄っぺらい内容しか書けませんでした。(やるとしても Bachelar 取ってから)

なぜ University of London を選んだか

大学は以下の観点で選びました。

  • CS コースがあること
  • 完全オンラインで履修できること
  • どうせやるなら英語で学びたかった

加えてイギリスの大学は 1 年目から専門科目を学ぶことができて最短で 3 年で卒業できることから最終的に UoL を選択しました。

もう一つの候補としてアメリカの University of the People がありました。こちらは卒業まで最短でも 4 年かかること、専門科目以外の科目も履修する必要があることから University of the People は選択しませんでした。

余談ですが、この University Of the People は UoL と比較して学費が圧倒的に安いのが特徴です。元々は貧困国の人たちにも高等教育を提供する目的で提供されているカリキュラムなので、ほぼ無償に近い金額で CS の学士を取得することができます。また、英語力が requirement に達していない場合でも、9 週間の語学カリキュラムを受講して Final Exam をパスすることで入学が許可されます。日本ではほとんど知名度がありませんが、経済的な理由で大学に進学できない人やエンジニアに Job チェンジしたい人たちにとって有力な選択肢になり得ると思いました。

出願までにやったこと

  • 英語
  • 必要書類の準備

英語

自分の場合、英語の requirement を突破するための準備が 99%を占めていました。 University of the People と異なり UoL の入学には英語力の証明が必要となるので、英語に自信がない人はある程度準備が必要になります。

とはいえ、Master コースと比較すると求められる基準はそこまで高くないので地道に準備をすれば達成可能なレベルだと思います。

English requirements
*2022.10 時点で TOEFL:87, IELTS: overall 6, with 5.5 in each sub-test

イギリスの大学だからなのか TOEFL より IELTS の方が明らかに基準が低いように思えたので IELTS に絞って対策を行いました。

必要書類の準備

出願にあたっては身分証明書、英語の卒業証明書、CV(英文履歴書)、志望動機、英語力の証明書などが必要になります。

身分証明書: パスポート等

志望動機: 250words でよかったのでサクッと書いてネイティブチェックだけ通しました。正直そんなに重要視されてないように思います。

英語の卒業証明書: 英語の卒業証明書を発行してくれない場合は専門の翻訳業者に依頼する必要があります。その場合、成績証明書の取り寄せから翻訳完了まで 2 週間以上かかる可能性があるので卒業証明書に関しては特に早めに準備しておいた方が良いです。

英文履歴書: いわゆる CV というやつです。ネットには CV のテンプレートや書き方のノウハウが転がっていますが、個人的には下手に自分で書くよりお金払って専門の業者にお願いした方が良いです。

大体 1 万円~2 万円くらい払えばかなり良いクオリティで仕上げてくれます。後述する Performance Based 選考の場合 CV は重要な選考資料になるため、よほど CV を書くのに慣れている、もしくは過去に作成したものがあるといった方以外はプロにお任せしましょう。(日本語の履歴書は自分で書く必要があります)

選考基準について

いわゆる学力試験や面接みたいなものはありません。2022.10 現在、以下の 2 種類の採点基準があります。

  • Standard Entry: 過去に卒業した成績証明書の成績から判断
  • Performance Based: IT 業界における過去の職務実績で判断

どちらかの採点基準で合格をもらえれば晴れて入学が許可されます。自分の場合は Standard Entry では不合格でしたが Performance Based で合格することができました。過去の成績(特に数学)に自信がない方は CV に自分の実績を証明できる根拠をしっかり書き込みましょう。自分の場合は過去に執筆した書籍や、AWS 時代のパブリックスピーキングの Youtube リンクなどを記載しました。

なお、Standard Entry で不合格になった場合は、初年度取得できる単位数が制限されてしまうため可能な限り Standard Entry で合格した方が良いです。(カリキュラムに関しては今後変更があるかもしれません)

実際働きながらやっていけるの?

まだカリキュラムが始まっていなのでなんとも言えません。フルで単位を取得しようとした場合、推奨学習時間が 28h/week となっているのでかなりタフであることは間違いなさそうです。当然授業は全て英語で行われるので、英語が苦手な人は 1~2 割増しくらいの時間を覚悟した方が良さそうです。